神保町裏通り日記  
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11月27日(土)
天気(晴)

 

 そろそろ寒くなってきました。なんともお鍋が恋しい季節です。

 今週の新着目録です。講談社BE-LOVEと河あきらの単行本が少々。どうもちょっと所要が重なって目録作業が進みませぬm(_ _)m。

 

 

 もともと「ビーラブ」は「ヤングレディ」(左上)の漫画専門増刊号(右上)として発行されておりました。 これが1979年〜80年にかけてのことです。80年の10月ころに月刊誌として独立(左下)します。1982年になると隔週(月2回刊)となり、80年代後半になると中綴じから角背にとなります。現在もまだ月2回刊で刊行中です。「ぴくぴく仙太郎」とか「ふくふくふにゃ〜ん」などは15年近くたった今でも連載中です。

 単行本の方は特に書くことがないな〜(^^;;。今回は手抜きで終わらせていただきます。

 次回は柴田あや子の単行本と何かの雑誌を予定。

 

 

 

11月20日(土)
天気(晴)

 

 秋の割にはちょっと天候不順です。コートとかセーターとかが恋しい季節になりました。そろそろ忘年会シーズンも迎えます。皆様いかがお過ごしでしょうか〜

 今週の新着目録です。また雑誌ばかりです。今週は講談社「月刊ミミ」と小学館「フォアレディ」です。

 

 講談社の「mimi(ミミ)」は1975年10月号が創刊号。当初は角背の月刊誌でアイドルのグラビアなどを載せた情報誌に近いものでした(画像左)。1983年6月に隔週(月2回刊)で中綴じ(週刊誌綴じ)に変更されました。1992年に再度月刊に戻り、1997年2月号で廃刊しました。男性の私あたりからみると「ヤングレディ」との住み分けがいまいちよく分からない雑誌でもありました。講談社系以外の作家も色々と参加しておりま板が、刊行中に一番ヒットした作品は大和和紀「あさきゆめみし」辺りではないでしょうか。

 お次は「ビッグコミック フォアレディ」。

 

 創刊号は1981年1月号。当初は隔月で中綴じでしたが、すぐに月刊化。創刊時の表紙に「第4のビッグ華麗に誕生!」と書かれております。第4という意味は「ビッグコミック」、「ビッグコミック オリジナル」、「ビッグコミック スピリッツ」に次ぐ雑誌という意味です。他の3氏に比べてやはりレディスは難しかったのか結構低迷いたします。右の画像の1984年10月号の表紙を見ると、女性週刊誌みたいな煽り文句が満載になります。丁度このころに角背の装丁に変更されます。廃刊はちょっとはっきりわかりませんが1990年ころだと思われます。

 今回のおすすめは

 1982年6月号掲載、高野文子「愛の都 憎しみの街角」単行本未収録。「アネサとオジ」シリーズで20ページの作品です。「アネサとオジ」シリーズにはもう1作単行本未収録があるのですが、残念ながら今回のアップの中にはありませんでした。

 来週はまだまだ雑誌が続く予定です。

 

 

 

 

11月13日(土)
天気(晴)

 

 ちょっと寒くなってまいりました。インフルエンザも流行り始めているようです。皆様いかがお過ごしでしょうか。

 今週の新着目録です。ほぼ「セブンティーン」のみです。週刊セブンティーン18冊、月刊セブンティーン7冊(別冊セブンティーン含む)、月刊セブンティーン増刊号1冊で全26冊です。

 初期のセブンティーンの売りは、やはり西谷祥子の単行本未収録作品でしょうか。

 

 左は「鞠子のひとりごと」。週刊セブンティーンの1973年49号から翌年の15号くらいまで、ちょっとはっきりしない部分もあるのですが18話くらいの連載作品です。右は「みいと男の子」1974年19号〜30号まで全12話。西谷祥子は単行本もそれなりに多いのですが、それ以上に作品数が多くて、単行本未収録も多いマンガ家さんです。

 

 セブンティーン全般は語りたいことの多い作家さんがたくさんいるのですが、今回はちょっとだけ鈴木雅子を…

 デビューは1972年の週刊セブンティーン「ジュネの肖像」。以後80年代まではセブンティーンを中心に活躍。90年代からは「YOU」や「office YOU」が主体。主に集英社が中心でしたが、たまに「JUNE」とか「mimi」にも執筆しておりました。2000年以降あまり見受けられなくなっておりますが、いまではどうしていらっしゃるのでしょうか。

 代表作はなんといっても「フィメールの逸話」でしょう。魂の転移によるTS物で、この手のジャンルの先駆けみたいなところがありました。魂が転移するという特殊な設定で、通常この手の設定が特殊なものは、ストーリー自身も特殊に流れやすい傾向にあります。しかしこの作品が秀逸なのは、設定に特殊なものを持ち込んだ以外は、すべてまっとうに話しが展開していくという点にありました。その点特殊な設定でありながら、読者を選ばないという非常に優れた作品でありました。

 左の画像は、月刊セブンティーン1982年12月増刊号で「フィメールの逸話」総集編一挙掲載が行われたときのものです。右は月刊セブンティーン1981年7月号掲載の「珠姫草紙」総集編最終回のものです。この「珠姫草紙」は余命幾ばくもない少女が代理出産を望むというこれまたちょっと特殊な設定にマンガでしたが、こちらも傑作の部類だと思います。どちらかというと地味な印象の鈴木雅子ですが、丁寧に読んでいくとなかなか味わい深い作品も多く見受けられます。

 明日はコミティアなんで、今日は簡単な日記で失礼いたします。来週も雑誌主体の予定です。

 

 

 

11月6日(土)
天気(晴)

 

  神田古本まつりは無事終了しました。ちょっと天候不順でしたが、多数(普段よりは(笑))のお客様にご来店いただきました。ありがとうございました。おかげさまで紙芝居も全て完売となり、店主もちょっと驚いております。

 そろそろ年末も近いのでセールを行ないます。航空宇宙限定ですが、目録及び店頭の航空宇宙関連商品を本日より12月29日までの間、全点50%オフで販売いたします。

 さらに先着5名様(通販でもご来店でも構いません)に風虎書房発行「私立科学博物館 第20号科学衛星MUSES-C 『はやぶさの一番長い日』」をサービスでお付けいたします。

 

 そんなこんなで、今週の新着目録です。今週は雑誌オンリーです。売れ切れ補充のプチマーガレットとCOM以外は、珍しいというかちょっと変わったところばかりです。

 

 芸文社発行の「女性コミック・エル」1970年3月号です。創刊がいつで、どこまで続いたものかさっぱり情報がありません。コンセプト的にもよく分からなくて、ほんとうに女性向きになっているかどうか怪しいです。作家陣も峯岸ひろみ以外はほぼ無名です。右の画像はあいかわ未明「エンディ・トニーの苦しみ」。

 

 お次は、せぶん社発行の「月刊プリティプリティ」。1978年9月号が創刊号で4号目の1978年12月号で廃刊しました。執筆陣の筆頭は湯田伸子で柴門ふみの名も出てきます。お茶の水女子大漫研筋とか同人誌系の執筆者が多いです。せぶん社という出版社はググッても情報がありません。現在セブン新社という出版社がありますが、関連があるのか無いのかもちょっと不明です。

 こちらはプリティプリティ創刊号に掲載されていた、柴門ふみ「いちばん寒い僕の冬」です。柴門ふみの公式なデビュー作は少年マガジン増刊号の「クモ男フンばる!」となっていますが、これは1979年作品なのでこちらの方がちょっと早いです。JUNEにも描いていましたがJUNEの創刊も1978年10月なのでこっちの方が1ヶ月だけ早いです。でも「漫波」時代の作品も商業誌掲載と考えられるのでどれが本当のデビュー作かは微妙です。

 

 こちらは小学館の「セブンコミック」。私は以前せぶん社の発行だと勘違いしておりました。小学館の「女性セブン」の姉妹誌の位置づけだったようです。こちらもいつ創刊されて、いつ廃刊になったのか情報がありません。大手出版社だけあって執筆陣はそれなりに揃っています。でもちょっと地味かな。

 

 こちらは小学館「プチセブン」。セブンティーンの対抗雑誌的な位置づけです。同じ系列なので対抗しても意味はないかと思いますが…。部数的には「セブンティーン」に全然及ばなかったのか、古書的のもほとんど流通がありません。漫画作品は4点ほど掲載されておりますが、ほとんど単行本化されているので、雑誌としてのプレミア度はあまりありません。

 今週はこんな所です。しばらくレディス系の雑誌が続きます。よろしくお願い致します。

 

 

 

東京都公安委員会許可第301020205392号 書籍商 代表者:藤下真潮