神保町裏通り日記  
トップページへもどる
02年
03年
04年
05年
06年
07年
08年
09年
1
2
3
1
4
5
6
7
8
9
10

 

1月31日(土)
天気(雨のち曇)
売上
_| ̄|○
_| ̄|○
_| ̄|○

 

 珍しく天気が悪いです。寒々としてちょっといやんな気分です。

 今週の新着目録です。雑誌オンリーです。先週の残りのちゃおと小学館「女学生の友」あたり。ところで今まで掲載されていたちゃおの目録ですが、何か作業ミスがあって一部データが消えいておりました。そんなわけで今回復旧用のデータも含まれております。

 ちゃおは1983年〜85年。これで現状在庫にあるものは取りあえず目録化完了(のはず)です。「アルペンローゼ」とか「ソルジャーボーイ」とかも始まって、それなりに売れていたとは思うのですが、雑誌の位置づけという意味ではまだ微妙な時期でした。

 

 あまり解説する意欲がわく作品が少ないのですが、まあちょっと小道迷子版「しあわせさん」だけでも。ちゃお1984年4月号から、小道迷子の名義で「しあわせさん」がスタートしますが、翌月の5月号ではアニメタイトルに合わせ「オヨネコぶーにゃん」に変更されます。目次上の名義も小道迷子ではなく市川みさこに変更(作画は小道迷子)されます。まあ色々と紆余曲折があったのだろうと伺わせる変遷です。左の画像はちゃお1984年4月号から。右の画像はちゃお1984年6月号から。

 お次は小学館「女学生の友」です。

 

 左は1962年7月号。右は1970年1月増刊号。「女学生の友」は、少女向けの総合雑誌として1950年に創刊されました。1960年代までは文芸小説や芸能界の話題などが中心でマンガはほとんど載っておりません。マンガが乗り出すのは1969年頃からです。1975年に誌名を「JOTOMO」に変更したのですが、1977年には廃刊となります。

 漫画的には今回お薦めは少ないのですが、1970年1月増刊号に、みやわき心太郎の作品を発見しました。

 みやわき心太郎「いじわるキューピッド」です。副題として”ハートコレクションNo 心太郎オリジナル「二人の白旗」より”となっております。内容的には「二人の白旗」の方がタイトルとしてふさわしい気がします。

 ちなみにみやわきさんに確認したら、タイトルは覚えているけれど内容の方はすっかり忘れていたそうです。”キャラクターの生活水準とはほど遠く、ひたすら貧しく、ホームレス寸前で、金も時間も、もっと無かったのでスクリーントーンはほとんど貼ってない。(笑)”とのコメントが返ってきました。でもみやわきさんの青春作品のキャラクターは、本当に育ちが良さそうです。これもひとえに作者の人柄なんでしょう。

 最後は少女文芸誌ついでに1冊だけアップした、集英社「小説ジュニア」。

 

 小説ジュニア1975年7月号です。やはり小説などが主体でマンガ作品は2本しか載っておりません。右の画像はそのうちの一つ。あしべゆうほ「シャム猫ボンボンの日記」です。第13回になっておりますので1974年頃にれんさい開始のようです。あしべゆうほも「プリンセス」以前の作品情報が全然ありません。気になるなあ。

 来週は「女学生の友」1969年からの残りです。みなもと太郎とか沼田清とかちょっと変わったマンガ家もいます。お楽しみに〜

 

 

1月24日(土)
天気(曇)
売上
_| ̄|○
_| ̄|○
_| ̄|○

 

 ここのところ市場で雑誌ばかり落札します。もはや完全に収容能力の限界に達し、本気で置くところが無くなっておりますorz。倉庫を拡張するとか何とかしないとなぁ。

 今週の新着目録です。雑誌は1964年の週刊少女フレンド4冊と1964年の週刊マーガレット2冊。ちゃおの1980年代前半16冊。その他はイラスト集が少しです。

 

 

 フレンドは1964年の前半。細野みち子「白鳥少女」、東浦美津夫・梶原一騎「ふりそで剣士」、細川知栄子「なくなパリっ子」、北島洋子「ナイルの王冠」、ちばてつや「島っ子」代表的な作品はそんなところです。

 

 マーガレットは1964年後半。水野英子「こんにちは先生(ハロー・ドク)」、牧美也子・松本あきら「わたしのエル」とかとかの時代。

 

 

 ちゃおは1980年〜82年。上原きみこ「舞子の詩」、池田さとみ「シシイ・ガール」、三浦浩子「おとめ気分」、聖鈴子「名探偵江戸川乱子」。マアそんな時代です。

 今回はずいぶん手抜きの解説です(^^;。

 イラスト集の方は

 

 メヌエット・ファンタジーシリーズとして英知出版から1983年に出たもの。おそらくこの2冊しか出ませんでした。シンガーソングライターとマンガ家による共作で、イラスト部分をこすると香りがするという、変わった仕様でした。シリーズ1がりりィと一条ゆかり、シリーズ2が山崎ハコと文月今日子です。今でもかすかに香りが残ってます。

 これはイラスト集ではなく(でもイラストも含んでおりますが)、アニメ版のムックです。差し込み別冊のアニメ設定資料集も付いております。

 最後は同人誌。紺野キタ「花暦」、1997年初版で、こちらは2000年に再版されたものです。

 来週はちゃおの1983〜85年辺りの予定です。

 

 

1月17日(土)
天気(晴)
売上
_| ̄|○
_| ̄|○
_| ̄|○
_| ̄|○
_| ̄|○
_| ̄|○

 

 ここのところちょっと寒いです。秋葉で1,200円で買った足元ヒーターが役に立っております。風邪は幸いなことにまだ引かないけど、やたらと空気が乾燥しているのでちょっといやな気配。

 今週の新着目録です。雑誌は古めのマーガレットとフレンドと少コミ。それから先週つづきの同人誌と久しぶりの性風俗。

 

 週刊マーガレット1963年21号です。牧美也子・松本あきらのMMコンビ「水色のひとみ」掲載です。貴重な扉カラーです。

 

 週刊少女フレンド1969年37号掲載、里中満智子「オスカー家の悲劇」。

 

 1970年代の週刊少女コミックも2冊。上は通巻2号目の1970年4月26日号。高橋真琴の絵はがき付きです。

 同人誌の方は

 

 サークル”さるばな”の”曙はる”と”むんこ”の同人誌。幸福論という同一テーマで、書き下ろした作品です。どちらも全3巻のセットです。

 性風俗の方は、まあ目録を参照してください。

 最後に谷口ひとみ「エリノア」、再入荷しました。今回も部数少ないので、買い逃した方はお早めにどうぞ。

 来週は本当にまだ何も考えておりません。たぶん「ちゃお」辺りかもしれません。

 

 

1月10日(土)
天気(晴)
売上
_| ̄|○
_| ̄|○
_| ̄|○

 

 新年明けましておめでとうございます。色々と社会的には問題山積みですが、それでもいい年でありますようにm(_ _)m

 本年最初の新着目録です。古めの同人誌とりぼん色々と宇宙の傑作機です。

 まずは雑誌のりぼんから単行本未収録の紹介。

 

 左はりぼん1971年7月号掲載、巴里夫「ハートにノック」。右はりぼん1,973年8月号掲載、弓月光「いないいないバア…する!」。

 

 左はりぼん1,972年4月大増刊掲載、山岸凉子「月の落葉」。右はりぼんコミック1970年9月号掲載、石戸節子(真乃呼)「ナオミから先生へ」。石戸節子の商業デビューはたぶんこの作品と思われるのですが、はっきりとした確証はありません。

 

 左はりぼんオリジナル1983年冬の号掲載、篠崎まこと「最後にブルースでも唄おう」。篠崎まことはこれがりぼんでの最後の作品と思われます。右はりぼんオリジナル1991年早春の号掲載、オーなり由子「おはようの森」。連作短編のシリーズです。

 お次は同人誌。

 同人誌界の超老舗”楽書館”からご紹介。主催は水野流転。活動は1973年から行われております。上記の画像は「月刊漫画KOM」通巻14号です。タイトルは虫プロの「COM」のパクリですね。楽書館は活動が長い上に数多くの才能を生み出したことでも有名です。高名なところをあげると高野文子、高橋葉介、さべあのま、森雅之等がおります。

 

 こちらは楽書館発行の「楽書館1977年3月号」。高野文子「はし」が収録されております。感想を述べあう通信欄には、高橋葉介、正保ひろみ、千明初美などの名前も見受けられます。

 

 ちなみにこちらが楽書館主催の水野流転の単行本「夢の分岐点」です。サインイラスト付きです。わたしが把握している範囲では唯一の商業単行本です。トーンを使わず、繊細なペンタッチで画面を塗りつぶす様な画面で独特な世界観を構築しております。

 こちらは雨森亮太「吾須の秘密」。マンガと言うよりはイラスト集にちかい物です(多少漫画作品もありますが)。A4サイズのハードカバーで発行は楽書館ですが造本自体は青林堂で行われております。後書きを読むと作者は1983年に亡くなられているようで、どうやら遺作集として出されたようです。

 

 こちらは和田宜久「夜は不思議な夢のはじまり」です。B5サイズで上下2分冊。おそらく手製本という気合いの入った同人誌です。和田宜久は現在和田まりんというペンネームで活動されている方だと思われます(間違っていたら許してね(^^;)。上巻の解説には小説家竹本建治、下巻の解説にはイラストレータ北本裕章と交友関係もディープな方のようです。

 

 こちらは1984年Cheshire cat company発行「COLLECTION 3RD」です。おそらく参加している半分以上の作家がプロかセミプロという濃い同人誌です。左は岡崎京子「思うところも 思わぬところも きれぎれの夏草達」。右は遠野一生(遠野一実)「ピリオド」。デビュー直前の作品です。

 こちらは大分マンガ・イラスト創作グループ発行の「コミックライフ」。

 

 左は、代表作「おざなりダンジョン」で有名なこやま基夫の同人時代作品古山基夫「夢にみた星」。右はラブリーフレンド誌上で、よしちかもとみ名義の作品を発表していた松原陽子「レティシア」です。松原陽子は他に、ソフトスタジオWINGで「怨霊戦記」等の原画もやっておりました。

 他には

 

 松苗あけみ「Special Collection」とか紺野キタ「ヨミビトシラズ」とかとか。

 最後は年始恒例、風虎書房から

 宇宙の傑作機の方は残念ながら刊行が間に合わなかったようです。今回新刊は「世界の射場から 〜種子島宇宙センターへの旅」です。H−2A 11号機の打ち上げ見聞録です。他に再版として「世界の射場から 〜内之浦宇宙空間観測所の旅」と「宇宙の傑作機 ジェミニ宇宙船」「宇宙の傑作機 ソユーズ宇宙船」「宇宙の傑作機 スプートニク」の4冊が行われました。買い逃した方、今のうちでございます。

 来週は、りぼんとかフレンドとかマーガレットの古いところと同人誌をもう少し出します。

 

 

東京都公安委員会許可第301020205392号 書籍商 代表者:藤下真潮