啓蟄も過ぎて日中も暖かくなり、お客さまもようやく出てくるようになりました(お客は虫かい!(^^;)。売上もちょっと好調になって参りました。
先週でようやく雑誌の処理が終わったと思ったら、また市場で買い込んでしまいました。狭い店内は未処理の雑誌で溢れております(T_T)。しばらく雑誌処理に追われそうです。
てなわけで今週の新着目録は、「漫画ブリッコ」全一括と1970年代後期少女漫画付録です。
「漫画ブリッコ」は1982年11月号が創刊で、発行はセルフ出版、編集は東尾孝、当初はアダルト劇画誌としてスタートしました。
表紙に南伸坊を起用し連載陣も石井隆・羽中ルイ・富田茂・長谷川法世・山松ゆうきち・いがらしみきお・かわぐちかいじ・前田俊夫・谷口ジロー・ひろき真冬・間宮青児・中野ゆう・夢野ひろし・水城ケイ・松森正・前田寿安・みやわき心太郎・笹沼傑嗣・やまだのら等いぶし銀的な揃いでした。しかしこの路線はわずか6号で終わり、翌83年5月号から突如美少女コミック誌としてスタートします。
表紙も谷口敬を起用し、連載陣もほぼ一新されます。そして編集に大塚英志が編集に加わり(正確な時期は不明)、飛躍的に部数を伸ばし始めていきます。いわゆるロリコンコミックブームの先駆けとなった雑誌です(正確には前年にレモンピープルが創刊されていた)。その後、新進気鋭のマンガ家たちを多数起用し、その厚い陣容によって一大ムーブメントを巻き起こしました。主要な作家を挙げると
あびゅうきょ・あぽ(かがみあきら)・飯田耕一郎・いくたまき・I.N.U.・影次ケイ・大原彩生・岡崎京子・計奈恵・くあTERO・来留間慎一・暮林とも・五藤加純・後藤寿庵・さえぐさじゅん・桜沢エリカ・沢木あかね・白倉由美・竹熊健太郎・谷口敬・ちみもりお(高屋良樹)・つくしの真琴・中島史雄・中田雅喜・中森愛・中森明夫・西秋ぐりん・西江ひろあき・ねぐらなお・のつぎめいる・芳賀由香・羽佐間みのる・早坂未紀・早坂みけ(三留まゆみ)・火野妖子(堀内満里子)・ひろもりしのぶ(洋森しのぶ=ロリコンメーカー=みやすのんき)・藤原カムイ・外園昌也(外薗昌也)・水縞とおる・みなみゆうこ・ものたりぬ・森野うさぎ・悶悶(MON-MON)・ゆきあやの(小杉あや)・寄生虫(増田晴彦)・るりあ046 等が居る。
しかしこの時代の寵児のような雑誌も意外と短命に終わる。84年9月に出版元がセルフ出版から白夜書房へと移り、85年10月には名物編集人だった大塚英志が降りると、翌86年2月号で幕を閉じることとなる。わずか3年4ヶ月(通巻40号)でした。
その後メジャーになった、藤原カムイ、白倉由美、岡崎京子等の単行本未収録作品やついに単行本が出ず幻の作家と呼ばれた火野妖子(堀内満里子)などの作品も多く、いまとなっては当時を知る上での貴重な資料となりました。
お次は、付録です。今回は小学館「ちゃお」、講談社「なかよし」「るんるん」、集英社「りぼん」です。
「キャンディキャンディ」付録版は「るんるん」再録時のものです。
もう一つは、たかしなしずえ「ぼくの鈴ちゃん」
小学館「ちゃお」から大山和栄「桐子の四季」と島貴子「初恋ストライク」
集英社「りぼん」から佐藤真樹「星の子守歌」ともりたじゅん「あした青春!」
1973年オイルショック以降、紙の値段が高騰します。その結果、雑誌や付録の紙質が悪くなりインクが裏写りするようになります。76年以降付録漫画の版型がB6から文庫サイズへと移行します。このことにより紙質が多少向上して裏写りするようなこともなくなります。
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