本年も何とかやり過ごせました(^^;。それほど安定していたわけではありませんが、かといって激動に一年というわけでもありませんでした。なんとなく過ぎた一年でありました。
今年最後の新着目録です。しばらく溜めてあった貸本マンガと以前別な目録に使った貸本マンガを値段を変更したもので、36冊一気にアップです。雑誌の方は月刊プリンセス1977年分。在庫目録上は1年分12冊あるはずなのですが、掘り返してみても9冊しか出てきませんでした。残り3冊はどこか倉庫の奥深く沈んでしまっているようです(^^;。
左は中村書店のA5ハード版、オオトモヨシヤス「続 南極大陸」。右も同じオオトモヨシヤス「続 火を喰った小太郎」。どちらも昭和32年の発行。どちらも「続」となっておりますが、正編からの続きではなく同じ設定と言うだけで、ストーリーは独立した物です。
上の絵は「続 南極大陸」から。この時期の作者のセンスの良さがうかがえます。
同じナカムラマンガシリーズからもう2冊ご紹介。左は咲花洋一「夜光怪獣」。右は松沢のぼる「音波銃の最後」。
こちらは佐藤プロの「花」4冊。表紙は高橋真琴、巻頭カラーは楳図かずお。当時の両者の人気がうかがえるシリーズです。
こちらは矢代まさこ、ようこシリーズ2冊。シリーズ3「女の子対男の子」とシリーズ13「くいしんぼ日記」です。シリーズコンプリートを目ざす方の多い作品ですが、一桁台前半が難関です。
お次はひまわりブックから2冊ご紹介。ひまわりブックは昭和34年6月頃に若木書房から刊行された少女向けシリーズで、通巻474まで確認されています。末期の刊行年は、はっきりと分かりませんが昭和43年頃だと思われます。初期はA5ソフトカバーで最末期は新書サイズでした。当初は貸本少女マンガの実力派作家が中心ですが、後半になると新人の台頭めざましいのが特徴です。昭和40年代の少女漫画家の育成にもっとも貢献したシリーズと云えます。
その後少女フレンド誌や小学館の学年誌で活躍する、大岡まち子「ひまわりブック317:かなしみの白鳥」。バレエのポーズも気合いの入った描写です。
小学館少女コミック誌で活躍する早瀬マキの別名義角田まき子の「ひまわりブック397:旅のおわりに」。こちらも秀作です。
最後は、かなり長期にわたって雑誌や貸本で少女マンガを描いていたにもかかわらず、ついに少女マンガで知名度を得ることが出来なかった保谷よしぞうから2作品。左は東京漫画出版保谷よしぞうシリーズ4「姉の命」。右は同じ東京漫画出版の「しあわせの秘密」。この当時としてはなかなか高い水準の絵を描いておりました。
「姉の命」から目次ページ。
まだまだ紹介しきれませんが、残りは目録の方でご確認下さい。
新年の目録更新は1月6日を予定しております。予定では珍しい雑誌の創刊号(雑誌は珍しくないけれど創刊号は珍しい)のデッドストックを出す予定です。
今年も一年ありがとうございました。良いお年をお迎え下さいm(_ _)m。