今年も残り僅か。そろそろ鍋が恋しい季節です。
今週の新着目録です。先週に引き続き、全て別冊マーガレットだけです。年代も1977年ころから1982年辺りまで。結構整理したつもりなんだけど、まだ全ての別冊マーガレットの処理が終わらない(^^ゞ
今回もとりあえず市川ジュンの単行本未収録。
上段左、別冊マーガレット1977年4月号掲載「話してよ」。上段右、1979年1月合掲載「フランス坂」。中段、1979年5月号掲載「五月荘のめい」。下段、1977年12月号掲載、「ラストタンゴ」。あと1点画像は取らなかったのですが、1979年3月号に「湘子」という単行本未収録もあります。
ここらへンの1977年から79年の「別冊マーガレット」はリアルタイムで読んでいた記憶があります。79年になると大学生になっており、この時期になると別マの購読はやめていたはずなんですが、何故か記憶に残っている作品もあります。
どちらも同じ1979年7月号の掲載です。左は高丘千栄子「夏!異常事態発生」、象山先生シリーズという作品で主人公は象山小町という女性。胸の”美”と書かれたペンダントにより象に変身するという特殊体質の持ち主です。強烈な印象でしっかり記憶に残っています(^^ゞ。逆に全然記憶に残っていないのが同じ号に載った、いくえみ綾のデビュー作「マギー」。絵の印象が今とぜんぜん違いますね。
この時期もう一つ印象的だったのが、1979年8月号から連載が始まった大谷博子の「由似へ…」でした。あまり大谷博子の作品が好きだったわけではないのですが、この「由似へ…」だけは、主人公の由似の性格の可愛さからいっぺんに作品のファンになってしまいました。もっともこのあたりから別マを雑誌で読まなくなってきたので、作品をちゃんと読んだのは単行本になってからだと記憶しております(^^ゞ。
この作品に関してはもう一つ思い出があります。当時大学時代の友人(男)で、普段少女マンガなんか全然読まない奴なのにいきなりこの「由似へ…」という作品はすごく面白いと発言して、ちょっとびっくりした記憶があります。それほど一般にも愛される作品だったのでしょうね。その友人も10数年前にガンで亡くなりました。「由似へ…」という作品を読み返すたびにその友人のことも思い出します。
今週はちょっと時間があるので、1点だけピックアップして解説。今回は、すえつぐなおと「ゆるして!!ねえちゃん」を取り上げます。
この作品は、当初「モモねえちゃん」というタイトルで1977年1月号より連載が開始されます(左画像)。内容的には乱暴者の姉(モモねえちゃん)が弟(ボクちゃん)をいじめるという基本スタイルのギャグ漫画でした。ところが1977年8月号(右画像)で、いきなり連載タイトルが変更され「ゆるして!!ねえちゃん」となります。ハシラも”ハッスルギャグ”から”ハゲシキ姉弟愛ギャグ”となり、内容にふさわしい変更がなされます。
内容的にはこの傾向で続くと思われたのですが1980年3月号(左画像)、モモねえちゃんが中学卒業する際に可愛クンという同級生キャラが出てきていきなり路線変更いたします。なんと主役級だったはずの弟(ボクちゃん)を差し置いてモモねえちゃんと河愛クンの純情恋愛路線に突っ走ります。ハシラはしばらく”ハゲシキ姉弟愛ギャグ”だったのですが、さすがに内容と合わなくなったのか1980年8月号で”モモちゃんと可愛クンの青春ラブ日記”に変更されます。内容的には変更直後はギャグ要素も多少あったのですが、回を追うごとに内容がシリアスになってきました。1982年2月号(右画像)で、シリアスなまま無事最終回を迎えました。これだけ紆余曲折のあったギャグ漫画もちょっと珍しい。でも古谷三敏の「ダメおやじ」ほどではないか(^^ゞ。
その後すえつぐなおとは別マの連載から消えますが、1980年代末に堀田かつひこ名義で描いた「オバタリアン」が流行語になるくらいのヒットを飛ばします。ちなみに堀田かつひこの本名が末次直人です。
別冊マーガレットはまだまだ大分残りがありますが、店主がちょっと飽きてきちゃったんで(^^ゞ、来週はセットモノとかレディスモノをちょっとやろうかと思います。
それから来週14日(水)は臨時休業いたします。ちょっと栃木で久しぶりの業者市が立つようなので、ちょっと出かけて参ります。何か良い物仕入れられるとよいのですが…
それではまた来週(^_^)/~~~