B5判24ページ中とじの小冊子です。内容は講談社『なかよし』の読者アンケート資料を広告主向けに編集した、営業用資料である。 本資料の基本となったデータは、以下の通りである。 1967年10月号の『なかよし』懸賞応募はがき18,730通の中から県別配本比率、学年別比率に応じ1,500件を無差別抽出し、この調査対象に対しアンケート用紙をダイレクトメールにより送付(送付時期は1967年11月頃)。そのうち回収されたアンケート1,062通(回収率70.8%)が基になっている。 質問項目は約33項目。読者の年齢や趣味、嗜好、お小遣いの額や、使いみち、親の職業や年収などにも質問は及んでいる。 こんな風に書くと社外秘データみたいな感じがするがそんなことはない。裏表紙右下に”4,000”という数字が記載されている。要するに4000部印刷したということである。当時の『なかよし』の広告数といえば1件か2件ていど(自社広告は除く)しかなかった。月によって多少広告主は変動したけれど、それでも年間の広告主は10社程度だと思われる。それに対して4000部ということは、如何にバラ撒いたかということである。営業の努力が忍ばれます。 この資料が今でも毎年発行されているのか、それともこの時期だけのものだったかは不明です。 「なかよし」1967年3月号ではわずか1件しかなかった広告(自社広告は除く)は、1969年に3件、1971年に4件、いがらしゆみこ「キャンディ・キャンディ」がブレークした1976年になると6件になり、200万部の売り上げ部数を超えた1993年には実に16件の広告が掲載されるようになった。 ひょっとしたら少しは営業の努力も実ったのかも知れない。 |